vjの映像
映画やプロモーションビデオ、番組のオープニングなど、日常目にするプロの映像。そんな目を見張る映像を自分でも作ってみたいな、と思ったら早速家のPCでやってみよう。
そこで作った映像は、インターネット、クラブ、巨大街頭ビジョン、家のビデオなど流すメディアに欠くことはなく、未来は広がるばかりだろう。そしてたまにはネタにつまって、行き詰まったりもするだろう。そんな時には散歩に行くか、ここを読もう。
mook1 MOOK1
Vision QuestやageHaといった巨大クラブイベントやブランドや車メーカーなどのショウでもプレイするプロのVJ。Chilled LoungeといったコアなパーティではDrum'n' BassのDJも務める。
著書「Make It Move!」

WEBSITE >> www.mook1.com
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■3人 その3

■3人 その4

 -- まえがき --
 以前雑誌に連載をしていたものをまとめた本「Make It Move!」を出したのだが、それはもう読んで頂けただろうか。ここの連載と同じようなものがたくさんつまっているのでまだの人は是非一度。
 そして今度それのDVD版が出た。まさに本日(8月25日)発売になるのだが、これは本に入っている素材のフルサイズバージョンと新たに2つのオリジナル作品が入ったもの。エンハンストDVDといって、DVDプレーヤーに入れると2つのムービーが再生されて、PCのDVDドライブに入れると50個以上の動画素材がデータでコピれるという代物。基本的に権利は放棄している、というかすべて著作権フリーなのでVJや映像制作に好きに使ってもOK。
 新たな作品のうちの一つは3分半程度で、朝、昼、夜という一日の流れを人生に例えたものを映像にしてみた。タイトルは「MOOK1 Substance」。始めは大きな書店やCD屋限定かもしれないので、見あたらなかったら店員さんにチェック。DVDブックなのではじめの数十ページは立ち読みできる仕組みで、それを見て「おっいいじゃん」と思ったらそこで家に持ち帰って映像ゲット。

■ ロゴ
完成イメージ(クリックでムービー再生)
※画像をクリックすると、ムービーが再生されます。

 VJの存在というのはいまだに非常にあいまいというか微妙である。裏方なのか表なのかスタッフなのかアーティストなのか。それに対して「自分はこうだから」といって姿勢を提示するのは絶対に必要だが、仕事としてやる上ではある程度どんな形で望まれているのか、という部分との融合も必要になってくる。
  アーティストとして望まれているときは好きにプレイして自分の色を出しまくることが大事だし、現場監督やアートディレクターのもと、彼らのイメージを映像として具体化するのであればそれに合わせてプレイするスキルも必要になってくる。

  そんな中一つだけそれら全ての状況で共通して使えるものがある。それはロゴループだ。クラブやレイヴ、ファッションショーや新商品発表会と、それがどんな依頼であっても代理店やオーガナイザーが必ず望むのがイベントやロゴのタイトル映像。アーティストとして招聘されていて、まったくそんなものを依頼されていなくても、作っていくと喜ばれこそすれ嫌がられることは絶対にないもの。
  逆にVJとは少しずれるが、何かのイベントで「会場で流しっぱなしにしておきたいので、ロゴループ10秒位のものを作って」という依頼を受けることもよくある。そんな時は素材がロゴのみの数十秒のループ映像がずっと会場に流れているのを想像すると、ミックスできない分あきない綺麗なものを作らなくてはならない。今回はそんなロゴループものを一つ、2週にわたってやってみよう。今週はその1週目。

▼マスクとロゴの動きを作る

1.マスクで平面を切る

 今回は最終的にロゴとシンボルマークが見えないマスクによって交互に見え隠れするものを作るので、まず始めにマットとなるマスク部分を作る。新規平面からコンポジションと同じサイズ(ここでは640/480)の黒い平面をつくる。これをダブルクリックしてレイヤーウィンドウを立ち上げたら縦にマスクを切ろう。

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マスクをつけた部分のみ可視となる

2.マスクを複数配置して動かす

 同じレイヤーウィンドウ上でマスクを複数かけてみよう。タイムレイアウトウィンドウ上でマスクモードを「加算」にすると、つけたマスクすべてがお互いを干渉せずに元のレイヤーを抜くことができる。いくつかできたら同じくタイムレイアウトで「マスクシェイプ」にキーフレームを打ってそれぞれのマスクに動きをつけよう。

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マスクの動きは最後の最後まで
何度も出来上がりをみながら調整する必要があるだろう

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