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画像補正 title画像補正 title

 画像をPCで扱えるデジタルデータに変換しても、たいていそのままでは使い物になりませ……いや、そんなにこだわらなければ使えなくもないんですが。
 でも、せっかくPCに取り込んだんだから、ちょっといじって見栄えを良くしましょうよ、というのがこのコーナーの趣旨。ワンランクアップを目標に、画像補整の基本を押さえましょう。
 ここではPhotoshopを使っていますが、他のグラフィックスアプリケーションでも似たような機能を装備しているので参考にしてみてください。

デジカメ画像を補正する
 最近のデジカメはオートでバシバシ撮ってもそれなりの画(え)を写してくれるようになりましたが、ほんのちょっといじるだけで「ワタシの作品ですっ!」と当社比25%増しくらいで胸を張れるので、ぜひ補正してみてください。
 
1)補正版を保存
 元の画像データを上書きしないよう、ファイル>別名で保存... を選択しPhotoshop形式で保存しておきます。
 なおJPEG形式のファイルはJPEG形式で上書きしないこと。保存するたびに圧縮がかかって、どんどん汚れていってしまいます。デジカメで撮った画像はたいていJPEG形式なので、そのファイルは元のデータとして大切に保管してください。
 そして当たり前のことですが、このあとの作業もキリのいいところで逐一保存してくださいね。飛んでも知りませんよ(泣)。

2)トリミング
 写真の基本はトリミング(切り抜き)。写真のどこを使うかを指定します。
 主役を引き立たせる、要らないものを削る、目線を誘導する、画の重心をずらす、と効用は様々ですが、とりあえずは要らないもの削るつもりで切っていきましょう。トリミングツールを選んでドラッグし、選択範囲内でダブルクリックすると切り抜かれます。
 コツとしては、自分が思っているよりもさらに1段階踏み込んでバッサリ切り抜くこと。最初のウチはどうしてもあれもこれもと1つの画像の中に入れたくなりますが、それではなんだか説明的。思い切ってテーマをひとつに絞るとハッとするような画にすることができます(雑誌のグラビアなんかは「ココを見ろ!、ココだ、ココだ、ココなんだぁぁぁっ!」っていう「テーマ」があるでしょ。あの感覚ですよ。例えが下品ですが)

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01▲元画像。何となく撮ったので 余計なものが写り混んでいて落ち着かないねぇ。
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02▲トリミング後。テーマがはっきりした。ちなみにテーマは「ゴロ寝しながら電話1本で"億"を動かす男」。

3)レイヤーを複製
 背景レイヤーには最初の画像が入っています。一応残しておきたいので、背景レイヤーを複製して、その複製したレイヤーで作業をしていきます。レイヤーパレットでレイヤー名を新規レイヤー作成ボタンへドラッグ&ドロップすると、そのレイヤーが複製されます。

 まめ知識:このときに option [ALT]キーを押しながらドロップすると、すぐにレイヤー名がつけられます。たくさんのレイヤーを使うときはこまめに名前を付けましょーう。

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03▲レイヤーを複製する

4)レベル補正
 できあがった写真を見て「フラッシュが強すぎて白っぽくなってしまった」「逆光で顔が黒くなってしまった」などなど明るさに関する失敗は付き物。デジカメは液晶画面があるのでその場で確認できますが、その場ではなかなか撮り直せないもの。やっちゃったものは仕方がない!ということで、まずは明るさから直します。

 よく「明るさ・コントラスト」ツールで直す人がいますが、あれは全体的な調整しかできないのではっきり言って使えません。おまけにあんまりきれいに仕上がりません。
 ここはひとつ、イメージ>色調補正>レベル補正 を使いましょう。使い方は順番を守れば簡単。1,2,3の順で調整するだけ。

   
 まずで全体的な明るさを決めます。ポイントは「ここに注目して欲しい」という部分がしっかり見えるように補正すること。全体的に直したいときは、平均的で無難な明るさにしておきます。

 次にで暗い部分を引き締めます。右に行くほど暗部の微細な情報が削られていきます。いわゆる「黒がつぶれる」ということ。適度にかければ画全体が締まって見えます。このときに1のつまみも動くので、2と1を交互にいじって、軽く妥協点を探します。

 そしてで明るい部分の調整です。左に行くほど明部の微細な情報が削られていきます。いわゆる「白が早くつぶれる」ということ。不要な明るい部分(肌のしわとか)を「飛ばす」ときに使います。これもいじると1のつまみも動きます。

 最後に3つのつまみをちょっとずついじって最終的な調整をします。これだけで写真がグッと引き締まります。

 なお、Photoshopにはイメージ>色調補正>自動レベル補正 なんていうオートマチックなツールもありますので、お好みで(ちなみにワタクシは「他人の写真は自動、自分の画像は手動」です)

04▲レベル補正。難しそうだがこの順番でやれば、どーってことない。
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